自分をちゃんと守っていますか?
療養中や休職中でも、自分の心や身体の声に耳を傾け、聞くことはとても大事なこと。体調を崩して仕事もプライベートもすべてお休みしたとき、私がまず最初に襲われたのは、先が見えない不安と焦りでした。家に引きこもって悶々としているときに、周りの人のキラキラした人生が視界に入り、自分だけが取り残されたような感覚に。
焦りが募り、早く元の生活に戻りたいという執着に心が揺さぶられ、それがまたストレスになる。こんな悪循環から、自分を守るためにやったことを3つご紹介します。
SNSとの付き合い方を変えてみる
これは良くある話ですが、SNSでの近況アップデートは見ていて楽しいときもあれば、そうでないときも。自分のペースで生きるためには、周りの人がどう過ごしているかの情報は必要ない時もありますよね。
SNSの役割は変わるもの
私にとってインスタグラムは、学生時代から使っていた思い入れのあるSNS。友人たちとのたくさんの思い出と、つながりがある大事な場所でした。もちろん自分も近況をたくさん発信していたし、友人の投稿を見てコミュニケーションをとるのも楽しみの一つでした。
でも体調を崩した自分には、周りのアップデートが自分の焦りの原因になり、いつのまにか居心地の悪い場所に。
情報を上手にコントロール
かといって、自分がいた世界と過去の思い出を消したいわけでもなかったので、今のアカウントは一時的に放置し、趣味の情報だけを収集できる別のアカウントを作りました。外から入ってくる情報を少し制約するだけで、周りのペースに乱されず、自分の体調にフォーカスを置くことができます。心地よい自分の時間の過ごし方を、見つけられるようになるかもしれません。
人間関係を見直す
自分を見つめ直す
体調を崩し外出できなくなったことにより、必然的に一人で過ごす時間が増え、結果的にその期間は自分を見つめ直す時間になりました。
学生から社会人になり、仕事にプライベートに忙しく過ごしていて立ち止まることのなかった十数年。病気になり、すべてから距離をおいたことで過去の自分の時間の過ごし方を客観的に見ることができました。いろいろな気づきがあるなかで、最も大きかったのは、自分のまわりの人間関係。
療養中、複数の友人にご飯に誘われましたが、体調が悪い中頑張ってでも会いたいなと思った人もいれば、そうでない人も。あまり外の情報を欲していない時期だからこそ「この人とは会ってキャッチアップしたい」ということを、より研ぎ澄まされた感覚で感じるようになりました。
その気持ちはどこからきているのか?
価値観の違いやズレに気づく
振り返ると、友人たちの多くが学生時代からの付き合い。帰り道や塾が同じとか、そういう理由から仲良くなって付き合い続けていることが多く、必ずしも価値観が合うからではありません。
大人になり、それぞれの道を進むにつれて価値観の違いが生まれたり、その違いに気付いたり・・・もちろん病気になる前はどの友人も一緒にいて楽しかったし、嫌いになったわけではないんです。ただ楽しく過ごしていても、自分のなかでうっすら持っていた違和感があったのも事実で、気づかないうちにその違和感が積み重なっていたんだと思います。
人間関係は移り変わっていくもの
体調が回復してきて、人生を再構築しようと考えた時、私はまた元の自分の生活に戻したいと思いませんでした。人間関係は移り変わっていくもので、悲しい事ではなく人生のフェーズが変わっただけ。違和感を持ちながらも、なんとなく付き合い続けていたり、無理して付き合っている人間関係があるなら、一度立ち止まって関係性を見直してみてもいいかもしれません。
新しいことにチャレンジしてみる
仕事を休んでいる間、最初のうちはテレビを見てダラダラと過ごしていましたが、それも1ヶ月続くと飽きてしまうもの。そこで私は興味のあることや、今まで先送りしていたことの勉強を始めてみることにしました。
新たな自分との出会い
私が一番夢中になったのは、資産形成の勉強。頭の片隅でやらなきゃと思いつつも、苦手意識が強く、何年も放置していたことでした・・・重い腰を上げて勉強を始めたところ、みるみるうちに楽しくなり、銀行口座の見直しや家計管理など、有り余ったエネルギーでガシガシこなしていきました。おかげで老後への不安がなくなり、病気になって医療費はかなりかかりましたが、全体で見たらプラスになりました。笑
そしてお金について学ぶことで、今まで以上に社会にも興味が湧き、仕事観や働き方についても価値観が変わり、見えてくる世界が変わり、最終的に本ブログの開設にまでたどり着きました。
病気は人生を変えるチャンス
病気になって人生が変わるというのもよくある話。先日、アンリ・マティスというフランスの画家の美術展にて生い立ち年表を読んでいたのですが、彼も画家になったきっかけは病気だったのです。学校で法学の勉強をしていた途中、病に倒れたマティスは療養中に親から画材をプレゼントされ、画家の道に目覚めたそう。時代は違っても、ぶつかる壁やそこから新たな道が拓けるというのは、人類共通なんだと勇気をもらいました。病気や休職という一見ネガティブな出来事が、人生を変える大きなチャンスに変わるかもしれません。
なにか興味はあるけど手を出せていない、やらないといけないけど後回しにしてきたことがあれば、それは今がチャンスかもしれません。思う存分休んで、なにか物足りなさを感じるようになったら、新しいことを始めてみるのはいかがでしょうか。
上記の3つは、あくまで私一個人の体験から感じたことですが、もし今同じように人生のお休み期間でもやもやしている方のヒントになれば幸いです・・・!
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